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2025.12.16[ 中道 翔太 ]
今のこの時代。リノベーションは本当にお得なのか?

リノベーションは本当に“お得”なのか?

価格高騰時代のリアル【リノベの落とし穴】


「新築は高すぎるから、リノベーションの方がお得ですよ」

ここ数年、住宅業界で何度この言葉を聞いたでしょうか。
実際、建材価格は上がり続け、新築住宅の総額は10年前と比べて明らかに別物になりました。
土地+建物で4,000万円台だった家が、今では6,000万円を超える。
そんな現実を前に、「中古+リノベ」という選択肢が魅力的に見えるのは自然な流れです。

ですが――
本当に、リノベーションは“お得”なのでしょうか?

私はリノベーションの現場に長く関わってきました。
だからこそ、声を大にして言えます。

リノベーションは、選び方を間違えると“一番コスパが悪い買い物”になります。

にもかかわらず、SNSや広告では
「新築の半額で理想の暮らし」
「賢い人はみんなリノベ」
といった、都合のいい言葉だけが一人歩きしています。

なぜ、ここまでギャップが生まれるのか。
理由はシンプルです。

リノベーションの“本当のコスト”が、ほとんど語られていないから。

多くの人が想像するリノベ費用は
・内装をきれいにする
・キッチンやお風呂を新しくする
・間取りを少し変える

このあたりでしょう。

しかし、実際の現場ではこうなります。

・床を剥がしたら、構造材が腐っていた
・断熱がほぼ入っていない
・サッシが単板ガラスで冬が地獄
・給排水管が40年前のまま
・耐震基準が現行法と大きくズレている

これらは「やらなくても住める」けれど、「やらないと後悔する」項目です。

そして厄介なのが、
見積書に最初から入っていないことが多いという点。

最初は「1,200万円で理想のリノベができますよ」と言われていたのに、
蓋を開けてみたら
・追加工事
・別途工事
・想定外工事

が積み重なり、最終的に2,000万円を超える。

それでも営業マンは言います。
「新築よりは安いですよね?」

ここで、あなたに一つ問いかけたい。

それは本当に、“お得”でしょうか?

価格だけを見れば、新築より安いかもしれません。
ですが、住宅の価値は「初期費用」だけで決まりません。

・住み心地
・光熱費
・修繕費
・将来の資産価値

これらを無視したリノベーションは、
短期的には安く見えて、長期的には高くつく可能性が非常に高いのです。

リノベーションの最大の落とし穴。
それは――

「安く始められるが、安く終わらない」こと。

ここまで読んで
「じゃあ、リノベはやめた方がいいの?」
そう思った方もいるかもしれません。

結論から言います。

リノベーションは、条件が揃えば“最高の選択”になります。
しかし、条件を外すと“地獄”です。

では、その分かれ道はどこにあるのか。
次で、さらに踏み込みます。


リノベーションで失敗する人には、ある共通点があります。

それは
「価格」と「見た目」だけで判断していること。

たとえば、こんなケース。

・フルリノベ済み中古住宅
・おしゃれな内装
・価格は新築より1,500万円安い

一見、完璧です。
ですが、見えない部分はどうでしょうか。

・断熱性能は?
・耐震性能は?
・給排水・電気配線は更新されている?

ここを確認せずに買うと、後から必ずツケが回ってきます。

特に今の価格高騰時代で怖いのが、
「表面だけリノベ」です。

内装だけ新しくして、
性能には一切手を入れていない。

なぜ、そんなことが起きるのか。

理由は簡単。
性能リノベは、金にならないから。

断熱材を入れても、見た目は変わりません。
耐震補強をしても、SNS映えしません。
でもコストは、しっかりかかります。

だから、多くの業者は言いません。

「本当は、ここもやった方がいいですよ」と。

結果どうなるか。

・冬は寒く、夏は暑い
・光熱費が高い
・10年後に大規模修繕が必要

つまり、
“安く買ったつもりの家”が、毎月お金を吸い続ける家になる。

ここで重要な視点を一つ。

リノベーションは「工事」ではなく「再設計」です。

ただ直すのではありません。
その家を、これからの時代に合わせて
設計し直す行為です。

だから本来、
・性能
・構造
・将来の使い方

ここまで踏み込まなければ、
リノベーションの意味はありません。

にもかかわらず、
「新築より安いですよ」
という一点突破で売られている。

これが、リノベーションが“お得そうに見える”最大のトリックです。

では、どうすればいいのか。

ここから先は、
「リノベーションで本当に得をする人」だけが知っている話をします。

・どんな物件を選ぶべきか
・どこにお金をかけ、どこを削るか
・リノベが向いている人、向いていない人

ここを理解すると、
リノベーションはギャンブルではなくなります。


リノベーションで“得する物件・損する物件”

リノベーションで一番大切なのは、
「物件選びが8割」だという事実です。

まず大前提として、
どんな家でもリノベで良くなるわけではありません。

リノベに向いている物件には、明確な条件があります。

一つ目は、構造がシンプルで健全なこと。
・在来木造
・無理な増改築がされていない
・雨漏り歴が少ない

二つ目は、立地が強いこと。
家は直せますが、場所は直せません。

三つ目は、将来の間取り変更がしやすいこと。

逆に、絶対に避けたいのは
・構造が複雑
・安易なリフォーム履歴が多い
・見た目だけ新しい物件

これらは、
リノベ費用が青天井になる典型例です。


価格高騰時代に“本当にお金をかけるべきポイント”

リノベーションで失敗しない人は、
お金の使い方がまったく違います。

彼らが最優先するのは
・断熱
・サッシ
・耐震

理由は明確。
ここは後からやり直すと2倍以上かかるから。

一方、
・内装
・設備
・デザイン

これは後からでも変えられます。

(性能投資の考え方、光熱費・寿命・再販価値まで踏み込んで解説)


それでもリノベを選ぶ人が、最後に得をする理由

ここまで読むと、
「じゃあ新築でいいじゃん」
そう思うかもしれません。

それでも、
リノベーションでしか手に入らない価値があります。

・広さ
・立地
・素材
・家の“余白”

そして何より、
自分の人生に合わせて家を作れること。

リノベーションは、
正しくやれば
「一番贅沢で、一番合理的な選択」になります。

ただし条件は一つ。

知ってから、選ぶこと。

知らずに選ぶリノベは罠。
知って選ぶリノベは武器です。

あなたは、どちらを選びますか?

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