

皆様、こんにちは。
先日、ある施主様のご自宅にて、解体前のお祓いを執り行いました。
今回解体することとなった母屋は、なんと築85年という長い歴史を持つお住まいです。
亡くなられたお父様が1歳の時に建てられたもので、何世代にもわたりご家族の歩みを温かく包み込んできた、たくさんの思い出が詰まった場所です。
お家の中に入ると、まず目を奪われるのが、時代を超えてお家を支え続けてきた立派な大黒柱と、天井に力強く渡された美しい梁(はり)でした。
熟練の職人さんの技術と、これまで大切に手入れされながら住み継がれてきた歳月の重みが、ひしひしと伝わってきます。
当日は、弟様ご家族も皆様でお越しくださり、お家のあちこちを眺めながら思い出話に花を咲かせていらっしゃいました。
「小さい頃、この階段から落ちたんやで」
「昔はこのお部屋を繋げて、広く使っていたよね」
「お母さんは本が好きだったから、ここにはずらりと本棚が並んでいたなぁ」
そう語られる一つひとつの記憶が、まるで昨日のことのように鮮やかで皆様とても楽しそうにお話ししてくださり、
ご家族の笑顔の向こうに、この家で重ねられてきた温かい時間が浮かんでくるようでした。

今回のお祓いは、施主様が幼い頃から慣れ親しんできた「志方八幡宮」様。
宮司様はとてもチャーミングな方で、神聖で厳かな神事の中にも親しみやすく優しいお声をかけてくださり、緊張していたその場を温かく和ませてくださいました。
これまで大切に使わせていただいたお家に手を加えることのご報告と、長年この土地とご家族を守ってくださった神様へ、心からの感謝を捧げます。
儀式が進み、おうちの外回りをご一緒に清めてまわっていたとき、施主様がそっと感極まっていらっしゃるお姿がありました。
家との別れを惜しむお気持ちと、これまでの感謝、そして新しい未来への思いが溢れ出たようなそのお姿に、私たちスタッフも思わず胸が熱くなります。

大切な節目の一日に立ち会わせていただき、スタッフ一同、身が引き締まる思いでいっぱいです。
長年にわたり、ご家族を温かく守り続けてくれたお家へ、心からの感謝を。
そして、これから始まる新しい住まいづくりに向けて、ご家族の想いをしっかりとお引き継ぎし、心を込めてお手伝いしてまいります。
