

最近、暮らしのペースを少し整えたいな思っていた時に、
ふと手に取ったのが内田さんの 「家時間」 の本でした。
ページをめくるたびに、家という空間の捉え方や、
時間の過ごし方がそっと整えられていくようで、
読み終えた頃には深い呼吸がひとつ、自然とこぼれました。

内田さんの言葉の中で、特に心に残った一節があります。
「家は、誰かのために整える場所ではなく、自分が豊かでいられる場所。」
どうしても“きれいに整った家”“理想の空間”を目指したくなります。
でも本来の家は、完璧でなくても、
住む人が穏やかでいられることの方が、
何より大切なのだと教えてもらいました。
特別な家具が必要なのではなく、
“どう時間を過ごしたいか”を
丁寧に見つめることが空間づくりのはじまりだと、
改めて感じました。
光の入り方、香り、素材のあたたかさ、
ふと見上げた時の景色……
暮らしの中にある小さな心地よさを拾っていくことが、
家をより「自分の場所」に育ててくれます。
読み終えて、家の中が少し違って見えました。
お気に入りの椅子に腰掛ける時間、
窓際の植物が揺れる音、夜に灯すやわらかい光……
どれも何も変わっていないのに、
心が変わるだけで景色が優しくなる。
そんな体験をさせてくれる一冊でした。
そんな余白をくれる内田さんの「家時間」に、そっと感謝を。