HOME > スタッフブログ > 「良い」といわれる断熱材は本当に「良い」のか

「良い」といわれる断熱材は本当に「良い」のか

まずは、この写真をご覧ください。

画像1

画像2

画像3

ご存知の方も多いのではないでしょうか。

一般的に多く普及している断熱材で、

グラスウールです。

また、特に現在、インターネットや

SNSの発信でも、

「良い断熱材」とした位置付けで

情報発信されています。

高性能グラスウールの場合、

断熱性能が高いことと、

材のコストが安価なことの観点から

「良い」とされています。

しかし、いのちがよろこぶことを

ものさしとして

家づくりを考えた場合、

私たちの家づくりではグラスウールを

使うことはありません。

人が本当に心地良い環境を求めた際、

住環境には

「湿度コントロール」が

大きなポイントになってきます。

夏の暑い日、

森の木陰に入ると、

程よいひんやり感を感じ、

自然と汗がひくことを

体験された方は少なくないと思います。

また、冬場の乾燥時期、

しっとりとした空間では、

ご入浴後でも

お肌がつっぱらない経験を

された女性も少なくないと思います。

それは、誰しもが心地良く

暮らしやすい環境です。

さらには、しっとりした空間では

新型コロナウイルスも含めて

ウイルスへの感染リスクを軽減されます。

快適で、健康的な暮らしを

実現するだけではありません。

日常生活では、人の呼吸、

炊事、入浴などから

約9リットルの水蒸気が

発生すると言われています。

水蒸気は壁の中へも入っていきますが、

断熱材が湿度コントロールの機能をもっていれば、

壁内で結露を発生させ、

構造躯体へ悪影響を及ぼすことは

ありません。

つまり、家を長持ちさせてくれます。

私たちが家づくりに使用している

セルロースファイバーには、

そのような湿度コントロールを行う機能があります。

しかも、フェノール樹脂などの接着剤を

使用していない断熱材は

揮発し劣化すること、

性能をおとしていくことがありません。

逆にいうと、

そうでない断熱材は、

壁の中で結露の発生リスクを

高めてしまい、

結露をきっかけに、

構造材を腐食させてしまいます。

そして断熱材自体にカビを発生させてしまいます。

もちろん断熱性も経年とともに

性能をおとしていきます。

画像4

画像5

これらを踏まえた際、

数値上、性能が高いとされているもの、

材自体のコストが抑えられるものは

確かにありますが、

家づくりで、

「長きに渡り暮らすこと」を前提とした場合、

湿度コントロール機能が乏しいもの、

性能が持続しないものは

排除されていくことが

自然な考えだと思います。

情報過多となっている今だからこそ

性能ばかりを追い求めるのではなく、

いのちをよろこぶものさしに、

自身にあった選択肢を

正しく判断する必要があります。

 

この記事を書いた人

中道 翔太

スタッフブログ紹介一覧へ

この記事に関連したブログ記事